• 桜 日本心創り・智慧創り研究所

古史古伝には、現代の医学では解明できない、
健康に関する多くの智慧が隠されています。
長い年月をかけて先人が培ってきた経験と知識には、
人や地球にも優しい自然の摂理に沿った
健康法として注目されています。
『いにしえの健康法』を取り入れ、
60歳のトレンドセッターになってみませんか?

古史古伝から学ぶ健康法のメリット

葉

自然との触れ合い
ストレス軽減や免疫力向上などの効果

ヨガ

心身の健康
精神修養,瞑想

ご飯

バランスの良い食事
旬食材や発酵食、 地産地消、腹八分

祈り

感謝の気持ち
幸福度向上などの効果がある

運動

適度な運動
生活習慣病の予防、 筋力増強

現代社会は、
ストレスが多く健康を、
維持することが難しい時代です。
古史古伝から学ぶ健康法は、
現代社会に生きる私達にとって
有効な健康法と言えます。
水(命の源)、
米(エネルギー源)、
茶(心を癒す力)、
そして神々の食(元気の源)、
古代からの智慧を
取り入れることで、
未来の健康を入手する
ヒントを紹介していきます。

目次

アーカイブ

『伝統の力で健康を手に入れる。科学が証明した茶の驚きのパワー』

お茶は古くから日本人の生活に深く根付いており、単なる飲み物としてだけでなく、 様々なことわざにも用いられています。これらのことわざには、お茶に関する深い知識や経験に基づいた、 人生や暮らしの教訓が込められています。
代表的なお茶のことわざやその意味、現代生活への応用例をご紹介します。

人

1.朝茶は七里帰っても飲め

意味:朝の茶は体に良いので、たとえ七里の道を戻っても飲むべきだということ。 朝は忙しいとつい朝食を抜きがちですが、健康のためにはしっかりと朝食を食べるようにしましょう。

福茶

2.朝茶は福が増す(朝茶に別れるな)

朝、茶を飲めば、その日一日のさまざまな災難を逃れることができるという意味で、昔から朝茶は 良いものとされており、信仰のようなものさえあったようです。朝一杯のお茶を忘れることなく飲め」 という意味があります。飲み忘れると縁起が悪いとも言われています。
そこから、神仏から恵み与えられる幸運を意味する「福」が増すと表現されたのかもしれません。

塩

3.朝茶の塩

朝茶をいただく際に塩少々を摘むことから、ごくわずかな物のことを言います。 人形浄瑠璃や歌舞伎などの演目「菅原伝授手習鑑」には「朝茶の塩にも喰い足らねど、貰わぬよりも忝 (かたじけな)い」と出てきます。

たった、ひとつまみの塩を茶に入れて飲むことでも効果のある事だと言う意味です。 微量の塩でも体温調節にも重要な役割がある」ミネラルです。朝だけではなく、汗をかく前や後とか、 就寝前にも摂取するといいと言われてます。高血圧の方は塩分の取り方に注意が必要ですが、 健康維持のため朝茶塩茶はおすすめです。

余茶

4.余り茶に福あり

「残り物には福がある」と同じように、他の人がとった後に残されたお茶は案外良いという意味で、 争いごとに手を貸さない誠実な人のもとには、幸が訪れるということの例えです。

1日の始まりに茶を飲む習慣の起源は?

1日の始まりに茶を飲む習慣は、中国の唐朝(618年~907年)にまで遡ります。当時、仏教僧侶が修行の一環として茶を飲んでおり、 それが次第に民間にも広まっていきました。日本では、平安時代(794年~1185年)に遣唐使によって茶が伝来された後、貴族や武士の間で 茶が嗜好品として楽しまれるようになり、鎌倉時代(1185年~1333年)には禅僧によって茶道が確立さたことは Vol.2Vol.3で紹介してます

古来茶道においては、朝起きてすぐに茶を飲むことが「朝茶」として推奨されてきました。これは、清々しい気持ちで1日をスタートするためや、 体を温め、集中力を高めるためなどの効果が期待されていたからだそうです。

さらに江戸時代(1603年~1868年)になると、茶道は庶民にも広まり、朝茶の習慣も一般化しました。特に、農家では農作業前に朝茶を飲むことで、 体を目覚めさせ、活力を高める効果があったと言われています。 現代でも、朝茶は健康や美容に良いとされ、多くの人々に親しまれています。朝起きたらまず白湯や温かいお茶を飲むことで、体を温め、 代謝をアップさせ、個人差ありますが、便秘解消にも効果が期待できることも言われてます。

1日の始まりに茶を飲むことのメリット
体を温め、代謝をアップする
便秘解消に効果がある
集中力を高める
リラックス効果がある
口臭予防になる
美肌効果があるなど...

ベット

葉1

お茶にはカテキンやビタミンなどの栄養素が豊富に含まれているので、 朝の習慣に取り入れることがおすすめです。
朝茶が体に良いことは、古くから伝承されてましたが、 科学的に立証され始めたのはつい最近20世紀のことなのです。

葉2

1980年代以降、茶に含まれるカテキンやテアニンなどの成分が、様々な健康効果を持つことが明らかにされました。 カテキン: 抗酸化作用、抗菌作用、抗ウイルス作用、コレステロール値を下げる効果、血糖値の上昇を抑える効果など テアニン: リラックス効果、ストレス緩和効果、集中力アップ効果、睡眠改善効果など これらの研究結果に基づき、朝茶が体に良いと科学的に立証されるようになりました。 朝茶が体に良いことは、科学的に立証されて毎日朝茶を飲むことで、様々な健康効果を期待することができるのです。

1985年: 静岡大学などの研究グループによって、緑茶カテキンがコレステロール値を下げる効果があることが発表されました。 1995年: 東京大学などの研究グループによって、緑茶カテキンが抗酸化作用を持つことが発表されました。 2000年: 京都大学などの研究グループによって、テアニンがリラックス効果を持つことが発表されました。 近年では、朝茶がダイエット効果や美肌効果にも期待できるとの研究結果も発表されています。

1日の始まりに茶を飲む習慣は、古来茶の伝来時から日本に根付いており、 健康や美容に様々なメリットがある『お茶』ぜひ朝起きたら、温かいお茶を飲んで、
リフレッシュしてみるのも健康維持の一つでもあるようです。お試しあれ!

日本の食文化を凝縮した、究極の和風ファストフード
『お茶漬け』のルーツ

茶漬

お茶漬けは、日本古来から親しまれてきた庶民的な食事です。
その歴史は古く、平安時代から食べられていた記述があります。
仏教の伝来と共に「お米」と「お茶」が日本に定着し、そして 時代とともに様々な形態に変化しながらも、「お茶漬け」は、現代でも愛され続けています。

お茶漬けの始まり
お茶漬けの起源は明確ではありませんが、平安時代から食べられていた「湯漬け」と呼ばれる料理がそのルーツと考えられています。 当時の人々は、炊飯器のような便利な機械がなく、炊いたご飯を保温しておく技術もありませんでした。そのため、時間が経ち、 乾燥してしまったご飯を美味しく食べるために「湯漬け」が誕生したと考えられています。

<奈良時代から平安時代>
大和国の寺院で食べられていた「茶粥」 にかけて、大和国の寺院で「茶粥」と呼ばれる食事が食べられていたという記録があります。 これは、米を茶で煮たものであり、現代の茶漬けのルーツとも考えられています。

湯漬けからお茶漬けへ
<室町時代>
武士の間で出汁を使った「出汁茶漬け」が好まれるようになります。これは、米に熱い出汁をかけ、漬物や海苔などの具材を添えたものです。

<江戸時代>
庶民の間にもお茶が普及し、お茶漬けは庶民的な食事として定着しました。各地には名物のお茶漬けが登場し、 茶屋と呼ばれるお茶漬け専門店も出現しました。

<江戸時代中期以降>
番茶や煎茶が普及し、茶が庶民の嗜好品として定着したことで、お茶漬けはより一般的になりました。 煎茶には若干のグルタミン酸ナトリウム(うまみ成分)が含まれているので、煎茶独特の芳香と相まって白湯を掛ける湯漬けより美味です。

戦国武将も好んでたべていた湯漬け

<エピソード1>

ファイル:Ashikaga Yoshimasa.jpg
By Attributed to Tosa Mitsunobu - [1], Public Domain, Link

昆布

戦国時代の幕開けのきっかけとなった応仁の乱を引き起こしたと言われている。室町幕府八代将軍足利義政。 彼が酒に酔ったときにご飯にお湯をかけて食べたことから、湯漬けを食べる習慣はいっそう世間に広まったといいます。 まだこの時代は茶は大変貴重な物だった為、昆布や椎茸でとった出汁をかけていたようです。出汁汁 後には「おかずは香の物から食べはじめること」「汁は最初に飲まないこと」など、湯漬けの食べ方にもさまざまな約束事が作られるまでになったそうです。

<エピソード2>

小田信長は
出陣前に茶漬け(湯漬け)を食べることで、胃腸を温め、体調を整えていたと伝えられています。また、戦場でも茶漬けを食べていたという記録があり、 戦国時代の武将にとって、湯漬けは手軽で栄養価の高い食事だったことが窺えます。そして「勝負めし」でもあったそうです。 この勝負めしとは、出身地である尾張の郷土料理の焼き味噌ベースにした『焼き味噌湯漬け』のことです。庶民的な田舎風の濃い味付けの 料理を好んだと言われています。

信長 味噌焼 八丁

お茶漬けは、平安時代の「湯漬け」をルーツとし、時代とともに様々な形態に変化しながら、 現代でも多くの人に親しまれている日本の伝統的な食事です。

心も体もリフレッシュ!『玄関茶』で開運習慣を始めよう

玄関茶とは、古来から伝わる風習の一つで帰宅時に玄関先にお茶を供える習慣です。
主に以下の2つの目的で行われます。

1. 帰宅した自身を清める
古くから、人は旅や外出先から家に戻るときに、穢れを持ち帰ると考えられていました。 玄関茶は、そのような穢れを清め、家の中に持ち込まないようにするためのものです。

2. 幸運を招く
玄関茶は、家に幸運を招き入れるためのものとも考えられています。お茶を供えることで、 家を守護する神様や仏様におもてなしをし、感謝の気持ちを伝えることができます。

家

玄関茶イメージ、家の敷地外に茶をお供えする

<玄関茶のやり方>
やり方は、地域や家によって多少異なります
基本的な仕方
・帰宅したら、玄関先で手を洗い、口をすすぎます。
・清潔な湯呑みに、白湯や緑茶、ほうじ茶、コーヒーなどを注ぎます。
・湯呑みを玄関の片隅に置き、手を合わせて一礼します。
・数分経ったら、お茶を回収し飲む。

<玄関茶を楽しむポイント>
新鮮な茶葉を使いましょう。
湯呑みは清潔なものを使用しましょう。
お茶を供える場所は、玄関の片隅など、
邪魔にならない場所を選びましょう。
毎日続けることが大切です。
玄関茶は、日本の伝統的な習慣の一つです。
毎日の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

玄関茶の起源は明確ではないのですが
時代によって考えられることをまとめてみました。

談山

室町時代初期作成の模写 多武峰縁起絵巻1巻
談山神社展示物

1. 平安時代説
平安時代には、貴族や武士の間で茶道が盛んに行われていました。 茶道では、客人をもてなすために貴重な茶を振る舞うことが上流階級でステータス とされた時代です。これが玄関茶の始まりと思われます。

吉水

桃山時代の桜花と茶を楽しむ人々 吉水神社秘蔵品

2. 室町時代説
茶道は中流階級にも広まり始め、庶民の間では、茶を飲むことは奢侈(しゃし)ではなく、 日常的な習慣となりました。その中で、帰宅時に家族や神仏にお茶を供える 習慣が生まれたのもこの時代ごろから考えられています。

江戸

浮世絵研究会 編『浮世絵板画傑作集』
第1集 鈴木春信,浮世絵研究会,大正5-9.
国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/1015996
(参照 2024-06-23)

3. 江戸時代説
江戸時代になると、玄関茶は庶民の間でさらに普及しました。 特に農家では、農作業直前に玄関で茶を飲むことで、 体を温め、活力を高める効果があったと言われています。自分の為にお茶を飲んだ。

「玄関茶」は、日本の伝統的な習慣の一つです。その起源は明確ではありませんが、 古くから日本各地で行われてきたことがわかっています。 玄関茶には、帰宅した自身を清めたり、幸運を招いたりするなどの意味があります。 そして地域によって様々なバリエーションがあるのも興味深いところですが、 こちらは、またの機会にご紹介したいと思ます。

茶

お茶は、日本の歴史と文化を象徴する重要な存在です。
これからも、日本人の生活に欠かせないものとして、伝統的な文化を守りつつ、
現代のライフスタイルに合った新しいお茶の楽しみ方が提案されて、様々な形で愛され進化していくことでしょう。

更新2024/6/29
次回のテーマは『水』